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32年前の花 [音楽]

Dendrobium moniliforme 
単子葉植物ラン科 和名 石斛(セッコク)

学術的には、今も分布相は日本の中部以南に分布している。
多分そうなのだろうけど、ボクの田舎ではもう、いわゆる山取りといわれる。野生種を採取したものは最近見たことない。
近似種の中国産は昔から漢方薬として用いられている。
石斛の名前はその中国のもので、日本ではセキコクが詰まってセッコクと呼ばれている。
茎が薬用とされることは日本種でも昔から行われている。
着生蘭として昔から武家社会で珍重された『富貴ラン』の原種がフウランと呼ばれて、今も山野草として楽しまれているのと同様に、このセッコクは公家の趣味として『長生ラン』と呼ばれて変異種が珍重されてきた。
江戸時代から続く、いわゆる古典園芸植物というやつ。
野生のものはほとんどが白い花で、稀にアントシアニンの蓄積で赤い花が咲くものもあり、今ではそれが定着して、園芸種として安価に手に入る。
ただ、成長点培養や他のバイオ技術でも生育し花が咲くまでに何年もかかる風蘭と異なり、花が終わった茎を使って、あるいは株分けして簡単に増やすことができる。
32年前に僕は確か4本の茎からなる一株を職場の同僚(といってもかなり年上)からもらった。
当時はバイオ技術もなく、花は全て山で採ってきたものだった。
稀に少し赤みがかかったものがあれば園芸店に買って貰ったりしていたらしい。
僕がもらったものはありふれた白い花が咲くものだと思っていて、1年後に咲いた花はてっきり白だと思っていた。
でも、ボクのセッコクはその後いくつか貰ったりしてかなり増えたけれど、白いと思っていた最初のセッコクの花はどうもボクにはクリーム色に見えてきた。
今では黄花といよばれる変異種だとわかったけれど、あまり香りが他のセッコクほど良くないので、増やそうという気持ちもなく、ほったらかしにしていた。
それでもこの花は逞しく、小さな鉢の中で成長サイクルを32年間繰り返している。

32年前の花.jpg

皮肉なもので手入れしていたものはその愛情をやがて子供にとられ、打ち捨てられて枯れていったり、貰ってゆかれたりしたけれど、奥さんより付き合いの古いこの花は相変わらず、数は増えないけれど、毎年クリーム色の花を咲かせる。
普通のものより花期が長く、香りが無くなっても蝋梅のように花弁が透明になるまであまり萎れない。
1年前から庭のブロック塀に雨ざらしと夏の日差しに耐えているその旧友をボクはデスクに置き、今日も一緒にレイノルド・アーンのアンダンテを聴いた。



YouTubeではヴァイオリンとピアノのための楽曲として四重奏曲第3番ト長調の第3楽章を演奏しています。これもいいですねえ。紹介するのは2度目だけど、元の四重奏協での演奏でいいのがない。
エミール・フリアンの絵とぴたり嵌ってるね。


エイムズ・ピアノ四重奏団 /アーン、シュミット、デュポア 
フランス近代音楽の紹介


フランス近代の中でアーンの地位はサロン音楽として扱われることが多い。でも、ボクは好きだね。このアンダンテは上品で薫り高いのロマンティシズムがある。
以前紹介したけれど、やはり感想は変わらない。


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